2022年を振り返ります

お世話になっております リックです。

今年もいつの間にか残り30時間もなくなってます。

 

なんか一つでも、毎年これをやってるんだって実感が欲しくて始めたこの振り返り、ブログの存在を忘れるか僕の存在が消えるまではやろうと思います。

 

本来なら、1月はこういうことをしてて~って感じで書きたかったんですけど、ちょっと無理になったので印象深かったことだけつらつらと書いてこうと思います。

 

近況

近況っていうか私生活ですね。

特に変わったことなんて全くしてないんですけども、僕は今年のほとんどをニート状態で過ごしていました。

 

去年の11月だか12月に労働を辞めたからです。もっといい職場が見つかったとか、他にやりたいことができたとかそういう大義は一切ありません、ただ毎日決まった時間に起きて労働して帰ってきてゲームして寝るって毎日がしんどくなったから、ただの自堕落な理由ですね。

 

そんな感じで今年の9月くらいまではニートしてたんですが、さすがにそれだけで生きていけるほど令和社会は甘くなかったので、また社会の歯車に戻ってしまいました。

 

3年くらい労働して、1年くらいニートして、それで思ったんですけどやっぱ労働って辛いですね。今でもそう思います。

 

去年からの変化としては、図書館にいくことが増えたこと、人の配信を見ながら過ごすことが減ったこと、ある程度行動の予定を立てて過ごすようになったこと、などがありますが、まあどのみち大した変化はありません。

 

格ゲー

今年は多分、例年に比べると格ゲーに割いた時間はかなり少なかったです。

もともと今使ってるTwitterアカウント(@raxarick)はGGxrdを始めた時にGGxrdをしてる人達と交流をする目的で作ったので、依然としてフォロワーはギルティギア格闘ゲーム関係でつながった方が多いんですけどね。なんででしょうか。

 

今年の初めは、なんかきっかけが出来れば何かしらのゲームをやり込もうとは思っていました。元々格ゲー勢って体ではありますし、一応そこは忘れていないつもりでした。

 

思えば、今年の3月ごろに告知されたギルティギアストライブの大型アップデートが、そのきっかけになるターニングポイントではあったのかもしれません。

 

あーくれぼ2021の決勝が終わった時に発表された情報だったでしょうか。

・SteamとPSのクロスプレイ実装

・全キャラクターにバランス調整

・あーくれぼ2022の発表

・デジタルフィギュアモードの実装

・追加ストーリーの配信

・新キャラクターテスタメントの実装予告

 

最初にこれ見たときは、素直に「やるじゃん」って思ったのを覚えています。

ギルティギアストライブはPC版もPS版もプレイヤー数が多いですし、単純に人口が増えるというだけでも普段からプレイしている人にとってはうれしいでしょう。

 

さらに、全キャラクターにバランス調整。これはもうやってる人なら(多分)テンションが上がる項目でしょう。GGSTは「ワイルド調整」なる調整方針を謳っていますから、よほどブチ抜けた性能でない限り自キャラの強みだけを削り取られるような不安も少ない、今よりもやれることが増えるというのはワクワクするものです。

 

大会の予告に関しては、まあそうだろうという感じではあります。まだこれから盛り上がっていくタイトルなのに、来年はやりませんってことはないでしょう。当たり前っちゃ当たり前のことではあるんですけども、ガチ勢からすれば明確な目標になりますし、ガチ勢でない人から見てもトッププレイヤー同士の手に汗握る対戦は見てて楽しい。

 

デジタルフィギュアモードとストーリーは、自分はそこまで興味がある項目ではないのですが、対戦とかよりもキャラクターのビジュアルやストーリーが好きな、いわゆるキャラ愛勢の人達にとっても遊びの幅が増える吉報です。

 

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新キャラクターのテスタメントも、少なくとも僕の周りでは喜んでる人が多かった印象です。僕がギルティギアを始めたのはGGxrdの頃だったのですが、その頃からジョニー、テスタメント、梅喧あたりは参戦を望む声をよく聞いていました(ジョニーと梅喧はxrd内で実装されましたね)

 

周りの熱気もあって、この時は流石に「ちょっともう一回やってみよう」って気になりました。これは乗るしかない、と。

 

去年はなんかこのゲームつまんねえなって思ってやめちゃったんですけど、なんだかんだで本当に何もしないで辞めちゃってた部分もあったんですね。キャラ対策はもちろん、コンボとか起き攻めも全く詰めてない。この状態でつまんねえなやめるわってのもどうなのかなと。

 

画像幸い時間はありました。正直、このゲームに限らず格闘ゲームをやってるとイライラすることも多いし、イライラしたまま次の日の労働を迎えるのがマジで死ぬほどしんどい。でも今は労働もしてないから実質ノーダメージ。せっかくやるんだから天上界の月間ランキングでミリア一位取るくらいを目標にしてやってやろうって意気込みでやりました。

 

結論から言って、結構やったと思います。

目標にしてた月間ランキング一位も取れましたし、なんとなくめんどくさくて投げてた部分をちょっと詰めてみたら意外となんとかできる部分もある。これはこれで悪くないなって思いながらやってたんですけど、3月に発表されたクロスプレイ実装やバランスアップデートの実施時期が思ったよりもはるかに遅かった。来ると思ってやってたのに来なかったんで、最初は燃え盛ってたやる気もどんどん下り坂になっていきました。

 

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いつだったか忘れましたけど、ある時Twitterでヤバい人が「格ゲーで高段位になれるのは時間持て余してる暇人か金持ちだけ」って言ってましたね。それを見たときは「いやそんなわけないやろ」って思ってましたけど、皮肉にも金と時間を持て余していた時期に月別一位になったことで僕自身が身をもってそれを体現してしまいました。人とは計り知れない業を持つものです。

 

 

そんなこんなで、モチベが下り坂になってる状態の時にやっと実装されたバランス調整なんですが、まあ思ってたのとちょっと違ったというか、やり込んでた時に「これきついな」って思ってた部分は特に触れられなかったんでそれがとどめになってギルティギアストライブは終了しました。

 

一応、ミリア自体は継続してプレイしてて、アップデートが来たその月だかその次の月でオーラ取るくらいには数やってました。遠Sとセイバーの調整で地上戦からリターンが取りやすくなったり、カピエルの判定拡大で胡散臭いこととか面白いことが出来るようになったりといった変化はあったんですが、めんどくささに勝てなくなりました。

 

ついでにクロスプレイはその後も後、12月くらいになってから実装されることになります。もうよくわかりません。

 

格ゲーだと、他にはDNF DUELなるゲームもありましたね。

Steam で 50% オフ:DNF Duel

最初のインパクトはあったんですけど買うことすらなく終わったんですけどね。

 

なんせあの悪名高いNEXONの、アラド戦記の格ゲーです。絶対なんかやらかしてくるんだろうな~って思いながらβに参加したんですけど、まずそもそも格ゲー的にどうってより通信エラー連発でロビーにも入れない。

バランスについては、開発的にもテスト段階だろうし、ユーザー的にもまだ1ミリも詰めてない状態だからってことでどうでも良かったんですけど、対戦そのものが安定しないっていうのが大きなマイナスポイントになって買わない事が確定しました

 

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最初のβでは簡単永パとかいろいろありましたけど、永パがどうこう以前にまず対戦できないんだもん・・・

 

格ゲーだと、あとはメルブラですかね。

去年は発売後1か月か2か月か、それくらいの期間は頻繁にやってたんですけど、あんまり長続きせずにやらなくなってました。

 

理由は多分、共通システムのシールドによるところが大きいかなって思います。

 

HOW TO PLAY | MELTY BLOOD: TYPE LUMINA(メルティブラッド:タイプルミナ)公式サイト

これがなかなかイカれてました。メルブラを離れた人は、ほとんどこのシールドが嫌でやめたんだよって言われてもまっすぐ信じられるほどのイカれポンチです。

 

でも、知り合いのメルブラ上級者の人の試合を見てたり、実際に試合すると、これがまあ意外とちゃんとしてるっていうか、思ったよりゴチャらないんですよね。

結局これシールド運ゲーじゃね?って思ってたけど、こっちがシールドしても取れないし、取れても反撃できないし。こっちが攻撃するとシールド取られて反撃されるし逃げられるし。

 

シールドへの理解力の差でかなり差が出るんだな~と思う一方、このシールドへの理解を深めてようやく面白くなるっていうのがこのゲームの難しいところなんだなと感じました。メルブラは今でもたまに手を動かしたくなった時にトレモだったり熱帯を回すんですけど、シールド関係への対処が上手くいったときは本当にこのゲーム結構おもしれえなって思うんで、まともに対戦できないほど過疎ったりしなければ細々と続けていくんじゃないかな~と思ってます。

 

メルブラ タイプルミナ』12/15無料アプデで追加となる“牛若丸”のバトルスタイルを公開。“牛若丸”VS“遠野志貴”の対戦動画もアップ |  ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

ただ追加キャラが・・・え?ってなる。

月姫リメイクがまだ完結してなくて、先のストーリーのネタバレに当たるキャラは出せないらしいんだけど、さすがにFGOから出すぎでは?

 

追加キャラはアレだとしても、ゲーム的には面白いと思える部分があるので、気が向いた時にやりやすいのはこっちかなと。GGSTほど人が多くないんで野良の対戦相手を探すのにてこずることもあるのが若干ネックではありますが、多分詰めた時の面白さはこっちが上なんじゃないかなぁと個人的には思います。

 

シリーズ初登場「死徒ノエル」が参戦!『MELTY BLOOD: TL』の追加DLCキャラクター情報を公開

僕がメルブラに限らず格ゲーを詰める気がないだろうという話はこの際考慮しないこととします。

でもやっぱり起き攻めで封殺する、起き攻めで封殺するためにやることを考えていくっていうのは格ゲーの醍醐味でもあるし、実際やると楽しい。もうちょっと上手く出来るようになりたいんだよなあ・・・

 

 

それ以外だと、労働の帰りとか出かけた時にふらっとゲーセンでガンダムクロブやってたくらいでしたかね、これは完全に暇つぶしなので、とりあえずシャッフルで簡単に勝てそうなキャラ擦って飽きたら帰る。特に上手くなる気もないし金の無駄のような気がしないでもないです。

 

 

 

全体的に、なんだかんだで全くやってないことはないけど、それでも基本的には気が向いた時とか気になることが出てきた時にちょこっとやってすぐやめての繰り返しでしたね。別にアスリートではないんで引退とかそういうことは全くないんですけど、今のところはまあ・・・きっかけがあればそのうちやりたいなってくらいですかね。

 

エロゲ―

対戦ゲーをやらなくなった理由の9割はこれです。

この手のゲームって、やっててもイライラすることが少ないし、ゲームの攻略を進めるために自分を追い込む必要とかもないので、気楽にかつ好きな時に出来るって部分が性に合ってたんだと思います。

 

本来はおととしとかみたいに、一作一作感想を書いていくのが筋だとは思うんですが、今年は振り返ってみるとプレイした本数が60本とかなり、それの感想を一個一個書いてくと文字数が下手な論文すら超えてしまいそうな勢いなので、全体の感想だけ。

 

エロゲを選ぶ基準とかっていうのは特にないんですけど、基本的には自分の気になってるものだったり、知り合いに熱心に勧められたものをやってることが多かったかな~と思います。

 

特に印象に残ってたものはいくつかありますけど、とりあえず挙げるとするならきゃべつそふと・・・というより冬茜トム氏の作品群でしょうか

 

今年の初め、1月くらいに”さくらの雲*スカァレットの恋”という作品を手に取ったところから始まりました。この作品は2020年の覇者(僕調べ)と呼ばれており、2020年といえば僕の中で魂のゲームとして殿堂入りしている”白昼夢の青写真”や9nineシリーズの完結編にあたる"9nine ゆきいろゆきはなゆきのあと"が発売した年。それらを押さえて覇者と呼ばれてるなら・・・と期待多めに手を出したことがきっかけです。

 

 

途中までは、まあ普通じゃん、キャラの魅力とか物語の目的は伝わりやすいけど、割と可もなく不可もないループ系じゃん?って思いながらやってたんですけど、終盤から話が一気に加速。それまでのシナリオの中で、ところどころ「ん?」って感じで引っかかってた部分が実はほとんど伏線で、それらが一気に回収されていく展開、からの感動のフィナーレ、本当にすごかったです。

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これをやったのをきっかけに、このシナリオライターの書いたほかの作品にも手を出していきましたけど、ま~どれも面白いです。

 

冬茜トム氏の作品をやっていて一番強く印象に残ったのは、やっぱり中盤から終盤にかけての伏線回収なんですけども、これがやっぱりすごい。ちょっとした引っ掛かりを覚えながらも、まあゲームだしそんなもんだろって流してた部分が実は伏線になっていて、突飛な展開に見えて後から見返すと「なるほど」と思わせてくれる部分が多い。見事としか言えません。

 

それだけじゃなく、丁寧に作られた世界観の中で人とと人とのつながりであったり、その下地になる行動と意志がしっかりと描かれるので、物語の人物一人一人に思いを巡らせながら進めるのがとても楽しかったです。

 

 

アメイジング・グレイス”は童話のような世界観とその謎に迫っていく流れのワクワク感がすごいですし、”ジュエリー・ハーツ・アカデミア”は話のスケールの大きさとシビアな展開に手に汗握りましたし、”もののあはれは彩の頃”は独特の雰囲気とその中で描かれる人間同士のつながりの在り方について考えさせられる・・・

今年一番の出会いは?と聞かれればそれは間違いなく冬茜トムのシナリオだって言いたい。それくらいハマりましたね。次にシナリオを描くのはいつになるかはわかりませんが、期待して待ちたいところです。

 

あとは枕(ケロQ)から2014年くらいに出た”サクラノ詩

 

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このゲーム自体も非常に評価が高いゲームでした。

さらに、続編となるサクラノ刻の発売も予告されていました。

 

ゲーム自体は2021年の秋ごろから持っていたんですけども、どうせ続編制作が決まっているのなら、続編の発売日が発表されてからでもいいだろうと思っていたので手を付けていなかったんですね。

 

で、今年の1月だったんだか去年の12月だったんだか忘れたんですけど、続編の発売日が公式からアナウンスされまして、それを受けて満を持して開始したって次第です。

 

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このメーカーは以前”素晴らしき日々~不連続存在~”というゲームを出していたんですけども、それがめちゃくちゃ面白かったんですね。
なのですごい楽しみに温めていたんですけども、予想以上の面白さでした。

 

素晴らしき日々”(以降前作)では、「俺って何?」「世界って何?」「俺と世界って何が違うの?」って観点から、世界と自分のつながりをテーマにしていた(って僕は思ってます)んですが、今作は他人の存在、他人のつながりについてクローズアップ
していました。(って僕は思ってます)。

 

 

 

 

また前作よりも話の雰囲気が明るく、キャラ同士のやりとりや目的の交換など、分かりやすい部分が多く、陰鬱な雰囲気、展開が少なくなかった前作に比べて非常に読みやすかったです。これ単体でもクソ面白いのに続編があるってマジ?やべぇだろ・・・

 

そしてその続編、サクラノ刻ですが、本当は今年11月25日発売予定だったところ、現時点では2023年の2月25日(24だったかも)まで発売が延期されました。おい

 

しかし、今公開されてるビジュアルやオープニング動画を見た感じ、やはり”やべえ”雰囲気はかなり匂ってきます。期待しつつ待つことにします。

 

あとは、完全なる僕の好みで”MORE”というメーカーのゲームをよく遊んでました。

ヒマワリと恋の記憶 - アダルトPCゲーム - FANZA GAMES(旧DMM GAMES.R18)

去年あたりからちまちま手出し始めたのかな。

絵柄が好みなのもあるんですけど、個人的にはシナリオ、とりわけキャラの傾向がすごく僕好みなのが多い印象です。

 

 

基本的には、もともと優秀だったけどなにがしかの理由で行き詰まりを感じて挫折してしまった、という主人公やヒロインが多いです。鬱屈としていますが、そういう人間が抱える閉塞感や孤独感、どうしようもない思いからしか得られない栄養素があります。

 

また恋愛描写について精神的なもの、本能的な部分が多く、なんだかんだ物語として、状況や理論に基づいて解決してしまうようなことがなく、人間同士の心のやり取りってそこまで難しいわけでもないけど、いうほど単純でもないんだよってことを教えてくれることが多いんですね。

 

 

ただ欠点は、それ以外の描写があいまいだったり、最終的に天使や悪魔やタイムマシンが出てきて半ばむりやり物語を終わらせてしまったり、「いやそうはならんやろ」ってなる展開が多いところでしょうか・・・

 

最初の1作目とかはそれでもまあ納得できるんですけど、ほぼ毎回それで来られると、あんだけ生温かい人間関係やったんだからそろそろちゃんと締めたら?って気分にもなります。あとバグ多い。誤字も多い。おかしいな、本当に好きなメーカーなのに文句ばかり・・・

 

ちなみに完全なる余談なんですが、今このメーカーのホームページ見に行ったら404 not foundになってました。前にツイッターで「美少女ゲーム作ったら結構損害でてわろえない」みたいなツイートをしていたのを見たのでちょっと心配していたのですが、つまりそういうことだったのでしょう、†Amen†...

 

あとは、グリザイアの果実グリザイアの迷宮グリザイアの楽園から成る”グリザイアシリーズ”に手を出したりしました。

 

エロゲジャンキーの友達数人から、これやったほうがいいよって去年くらいから勧められてたんですが、そん時はそん時でやりたいゲームがたまっていたのと、フルプライスが3本分ともなればエロゲ的には大長編です。労働しながらでは一か月がかりになるしなあ、というところからなかなか手が出せませんでした。

 

ただ、今年はは時間がアホみたいにありましたし、精神的な余裕も十分、さらに都合のいいことにプレイ当時グリザイアシリーズがすべてセールで大幅に安くなっていたこともあり、これはもうやるしかねえと思いました。

 

そんで、ゲーム自体はさすがにというべきか、いろんな人におすすめされただけあってマジで面白かったです。

第一部では主人公の正体が大体謎のままなんですけども、それでもキャラクターとしての魅力が十分にあり、ヒロインもどこかしらに闇を抱えた存在で、彼女達とどう接して救っていくかってところ。

 

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そのヒロインの抱えた闇ってのがまた強烈で、共通のやり取りが茶番に思えるような、読むのがしんどくて目を閉じたくなるようなきっついやり取りも少なくありませんでした。そういうギャップと、それらをどうやって乗り越えていくかってところで主人公の活躍が描かれてて熱かった。これで3部作の一作目なん?この先どうすんの?ってレベル。

一作目単体でも十分完成されてるように見えていたので、二作目以降どうやって展開していくんだろうな?と思いつつ迎えた二作目の”迷宮”だったんですが、結果から言うと主人公の過去編でした。

 

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第一部”果実”では隙のない超人として描かれていた主人公ですが、彼がどのような道程を経て形成されたのか、今の能力を身に着けるに至ったのかという話が中心となっていたんですが、これがまた良かった。

 

この過去編では主人公の師匠や修行時代の友人など、魅力的なキャラクターが大量に出てきて、そのメンツだけでも第一部のヒロインやサブキャラに引けを取らない物量がありました。

そして何よりやべえと思ったのは終わり方の引きです。

現在を描いた第一部があって、主人公の過去を描いた第二部があって、必要なピースをすべてそろえた上でこれから大きな能事が始まると。

こればっかりはリアルタイムで追ってなくて良かったなとすら思いました。こんなん見せられてまたしばらく完結編発売まで待ってくださいなんて言われるのは酷な話です。それくらい素晴らしい引きでした。

 

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そんな最高の引きから始まった完結編の”楽園”も、本当に素晴らしい出来でした。

これまで主人公が拾い上げてきた全てのものが、主人公を救うために動き出すという非常にワクワクする展開で、第一部ではあくまで救う対象だったヒロイン達の成長と絆を感じることができましたし、その内容もバカすぎて笑えるものから手に汗握るものまで、最初から最後まで退屈せずに読めるものでした。

 

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最後にはしっかり主人公の活躍が描かれるのもポイント。いわゆる俺TUEEE系でありながら、直接的に無双する描写に乏しかった主人公ですが最終盤にきて本領発揮。最終決戦からエピローグまで、これまで主人公が積み重ねてきたものが報われる描写はとてつもない爽快感と同時に、一つの長い物語を終えてしまった喪失感に襲われました。あれはマジできつかった。

 

あとはシナリオ系で強く印象に残った作品といえば、”穢翼(あいよく)のユースティア”でしょうか。

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これまた非常に評価の高い作品で、古の変なオタクから「これだけは絶対にやっておけ

」と熱心に布教された作品でした。

ダークファンタジー的な世界観なんですけど、なんというか、世界観が全体的に終わってる。本当にどうしようもない世界の中で、人々がどういう風に生きていくのか、という物語です。

 

世界観に引き込まれる部分も多分にあったのですが、真骨頂は人の行動、選択だったと思います。なぜそれをしたいのか、何をするべきなのか、そういう部分に重きを置いているような感じで、生き方について考えさせられるような要素がちりばめられていました。

 

本能で生きることのリスク、合理的に生きることで欠けるもの。他人事だから言えることを自分に対して置き換えたときの恐ろしさ。物語にのめり込めばのめり込むほど、なんだか怖い気分に冒されていくような感覚がありましたが、ゲームそのものが面白すぎて読む手を止められませんでした。

 

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物語の途中からわかってたことですが、完全なるハッピーエンドか、と言われるとそうではありません。でも、これ以上の終わり方はないだろう、というような終わり方。こんなすげえ作品があったのかと。終わった時に、ああ俺はこのゲームをプレイ出来て良かったな、と心から思わせてくれた、本当に良い作品でした。

 

 

あとはOVER DRIVEのゲームもめっちゃ面白かったです

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僕がやったのは”キラ☆キラ”、”DEAR DROPS" "MUSICUS”の三つなんですけども、いずれもロックバンドを主題としたものでした。

 

題材の一つとしてロックバンドを取り扱ってるゲームってのは特に珍しくはないんですけど、これまでやってきたその手のゲームは、大体バンド活動やライブっていうのは物語における数あるイベントポイントのうちの一つ、といった感じなんですけども、ここの作品はロックバンドっていうのがゲームそのもの。徹頭徹尾ロックの中で物語を展開するという特徴がありました。

 

正直いって、僕は音楽だったりロックバンドっていうのはそこまで興味があるわけではないし、楽器なんて触ったこともないくらいなんですけど、それでもシナリオの内容が何の抵抗もなく入ってきてわかりやすかったです。

 

特にキラ☆キラ、MUSICUSはなんというか、現実を書くのが上手いって印象を強く受けましたね。

 

一筋縄に行かない問題への解決策であったり、どうにもならない状況に対しての向き合い方っていうのが、創作とは思えないくらい現実的で、安心できる部分もあれば、胸をつまされるような思いがすることもありました。

 

また、主人公の人間性って部分がかなりクローズアップされてる部分が多いのも特徴でしょうか。序盤から主人公の心情や行動原理などがかなり丁寧に描写されてるのに、終盤に至るまで主人公を測りきれない。もちろん良い意味で、人間ってマジでめんどくせえなって思わせてくれるところがいくつもありました。

 

バッドエンドの描き方が秀逸なのもポイントの一つです。

というか、人によってはバッドエンドではないとも思います。失ったものが多すぎる、という点で僕が個人的にバッドエンドと思っているだけです。

単純に失って終わり、ではなく、失った後でどうするか、失ったものに対してどう向き合おうとするのか、というところまで描かれることもあり、これらを読むことで真エンドのハッピーエンド感が3倍くらいになる。マジですげえ

 

ところがこのブランド、もう新作が出ないみたいなんですよね。シナリオライターの方自体は別のところで何か書かれる機会はあるみたいですが、やっぱり“いいな”って思ったものを作ったメーカーがもう存在しないっていうのはとてもさみしいものがあります。まあ、それでも時間と代わりになる何かがあればあっさり乗り越えられるのが人間なんですけどね。

 

 

振り返ってみると、なんだかシリアス系の長編シナリオ系ばかりやっていたような感じがあるのですが、キャラ萌え、イチャイチャラブコメ系なんかもそれなりにやってはいました。

 

SMEEの”ピュアコネクト”とか、まどそふとの”ハミダシクリエイティブ”なんかが特にお気に入りです。

 

僕的”最強にいい女”です。人の魅力とは、信念の強さと人間であるが故の脆さ、儚さであるということを再確認させてくれました。

 

この手のゲームの素晴らしいところは、プレイ中に何も考えなくてもいいことです。

まずキャラがかわいい。キャラクター同士のセリフのやり取りが良い。シナリオに難しい要素がほとんどないから、相手のセリフや行動をすべてそのまま受け止めて飲み込んでも大丈夫、怖いことなんて何もない優しい世界です。

 

僕は人としての感情が欠落している人間なので心の耐久力がカンストしているんですが、それでもシリアスなゲームばかりやっていると多少の疲れを感じることはあります。そんななかで、こういったゲームを挟むことで、傷ついた心をリペアして次のゲーム、また次のゲームにつなげていくことが出来るんですね。

 

なので、あくまでこれらは小休止。そもそも感情のない僕がキャラ萌えゲーのヒロインにうつつを抜かすなんてことは全く持ってありません。

 

ないんですけど・・・

 

 

いやさすがにこれはやべえ。

 

ぼきも一問正解するたびに前のボタン外してくれる先輩がほしかったゅ・・・

 

 

まあそれはそれなんですけど、こういうキャラ萌え要素とシナリオの燃え要素をうまいこと絡めた作品ってのも遊びやすくて良いなと思いました。

 

今年やった中でそういうタイプだと”金色ラブリッチェ”がすごく印象に残ってます。

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ヒロインが全員金髪という野心的な作品です。ちなみに僕は金色と水色の髪が好きです

 

これは大体・・・キャラ萌え6:4シナリオ燃えくらいの比率だったように思えました。(※あくまで個人的な意見です)

主人公が若干自我強めですが、それほど気にするほどのレベルでもなし。

そもそもヒロインが全体的に強すぎる。メインからサブまで、女の子キャラが非常に魅力的に描かれていて、最初はキャラ萌えゲーとして受け入れていました。

金髪四天王の一角、慈愛の玲奈さん。慈愛と言いながら、まともに受ければ吹き飛ばされるほどの恐ろしい火力を秘めています。

 

実際の流れとしても、身分に差のある恋の大変さだったり、ちょっとしたことからすれ違った人間関係の面倒くささといった部分が展開されることが多かったのですが、最後のヒロインのルートに入ると展開の雰囲気が急変、泣きゲーの様相を呈してきました。

 

後ろからいきなりハンマーで殴られて、「ほら、涙出たでしょ?」と言わんばかりの強烈なインパクトは今でも覚えています。思えば、こういう終わりに向かって緩やかに歩いていく感じの儚さって、それまでの明るくて楽しい部分があってこそより一層重く感じたのかな。

 

 

多分なんですけど、現時点で、「初心者におすすめのエロゲ―は?」って聞かれたら、僕は迷いなくこの金色ラブリッチェを推すと思います。絶対に遊びやすい。おすすめするにあたって「でもこういう部分がな~」とか思う部分がほぼない。

全体的に隙の少ないゲームでしたね。

 

 

あとはそういうタイプで言えば、Qruppoというメーカーから出ている”ヘンタイ・プリズン”というゲームがスーパー素晴らしかったです。

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FANZAのランキングで一生上位に居座っている”抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか?”を作ったメーカーの最新作です。

これが大分やばい。ぬきたしがかなりの高評価だったため、これ以上ないほどハードルは上がっていたのですが、それを悠々と飛び越えた感じがあります。2022年発売のゲームはそこまで遊べていませんが、おそらくこのヘンタイプリズンが2022年の覇者になるでしょう。

 

更生困難とされた性犯罪者が収監される刑務所で繰り広げられるストーリーなんですが、刑務所という閉鎖的なイメージを全く感じさせないほどテンポよく進むシナリオ、会話の端々にちりばめられるパロディネタは普段Twitterまとめサイトに常駐しているようなオタクに刺さりやすく、全く退屈さを感じさせないつくりになっています。

 

雰囲気的には真面目に不真面目、を突き詰めたようなシナリオなんですが、それでも占めるところはきっちりしめる。熱いところはとことん熱いし、物語の要所要所で自分の存在証明や相互理解といった考えさせられるファクターも出てきます。

このゲームに出会えてよかったな、と思わせてくれる非常に濃い作品です。今年出たゲームで一番面白かったものは、と聞かれれば迷いなくこれを選びます。まあ僕は今年発売のゲームってせいぜい5,6本程度しかやってないんですけどね・・・

 

 

 

今あげたものに限らず、今年もたくさんの面白いゲームと出会うことが出来ました。

比較的新しいものから、エロゲ黎明期の傑作まで、面白いと言われてるもの、面白そうだと感じるものにはガンガン手を出していくスタイルでやってみました。

本当はもっと書きたいこと、作品もあったんですけども、全部書こうとするとそれこそ一年くらいかかってしまいそうなので、ここでは省略します。

 

なんか、ゲームのプレイがちょっと全体的に駆け足すぎましたかね。一つのゲームにかける時間が少なすぎる。今こうして書いてるゲームも、CGとか改めて見ないとどういうシーンだったか忘れてるものがあります。

 

これは今年のプレイにおいて、明確に反省すべきとこなので来年以降は一つの作品にかける時間を落としたり、同じ作品を繰り返し遊んだりすることを増やしていきたいな、と思いました。

 

 

全体の振り返りと来年の目標

・私生活

→特になし。けがとか病気しなくて良かったなってくらいです。

 来年もこの振り返りをかけるだけの元気があれば、それで満足だと思います。

 

・格ゲー

→なんかやり込めればな~って去年も言ったんですが、結局やり込めてません。クエスト失敗です。義務でやってるわけでもないんで嫌々やることもないんですが、一応何かきっかけがあればやりたいな、とは思ってます。

一応来年の3月にEVOJPが東京であり、MBTLとGGSTでエントリーはしてるんですが、今の状態だとまあ・・・東京に遊びに行って目標一回戦突破の記念参加になる気配が濃厚ですね。出場キャンセルの可能性すらあります。

 

・それ以外のゲーム

→前述のように、やりたいゲームが多すぎるゆえに一つ一つにかける時間が少なくなってしまいました。なのに今年初めに立てた「これがやりたいなあ」ってゲームは完走出来てません。ひどい有様です。

 

ただ、これも別に義務でやってるわけではないですし、とりあえず自分が楽しいと思ったゲームを楽しく出来ればそれでいいかな、と。来年以降も今年と同じスタンスで、緩く遊んでいこうとは思います。

 

今のところは、エロゲは”いろとりどりのセカイ”や”さくら、もゆ”を要するFavorite、古来からの萌えゲーの聖典となってるオーガスト、比較的新しい萌えゲーの新約聖書ゆずソフト、なんかやたら評価してるオタクが多いウグイスカグラあたりを開拓していきたいな~と思います。今のところはサクラノ刻とクリミナルボーダー以外、発売日が待ち遠しいってゲームがあるわけではないので、興味が湧き次第、ってところですね。

 

 

つらつらと書き綴りましたが今年の振り返りとしてはこんなところでしょうか。

今年も一年、つながりのある皆様のおかげで楽しく過ごすことが出来ました、本当にありがとうございました。

 

また来年、2023年も、皆さまが楽しく、穏やかに過ごすことが出来ることを祈っております。